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2017 / 08 / 10

脊髄損傷者の小さな一歩 台湾ハイテク産業の大きな一歩

フリーバイオニックス・巫震華代表(左から3人目)と日本最大の医療機器販売代理店USCIジャパン・森清隆代表取締役社長(右から3人目)が業務提携への署名を行いました。また、工業技術研究院・劉仲明院長(左から2人目)、工業技術研究院機械研究所・胡竹生所長(左端)、ウィストロン・黄俊東最高技術責任者(右から2人目)、フリーバイオニックス・舒天縱台湾地区営業代表(右端)らも招かれ、その場に立ち合いました。 台湾の研究開発の成果が国際市場へ参入!工業技術研究院のベンチャー企業であるフリーバイオニックスが歩行支援ロボットを正式に商品化しました。本日(10日)フリーバイオニックス・巫震華代表と日本最大の医療機器販売代理店USCIジャパン・森清隆代表取締役社長が業務提携への署名を行いました。製品の海外展開の先駆けとして、日本の主な病院10箇所への導入を行うほかに、フリーバイオニックスでは、2019年までに全世界の下半身麻痺専門の歩行支援ロボットのトップブランドとなることを目標としています。革新的なテクノロジーにより身体不自由者に再び立ち上がる希望をもたらし、台湾の研究成果を世界に向けて発信していきたいと考えています。


工業技術研究院の劉仲明院長は次のように述べています。工業技術研究院は新たな技術の創出に力を注ぎ、ベンチャー企業の設立や新規事業の立ち上げを大いに奨励してきました。また、産業の高度転換への道のりにおいて、技術はシステムインテグレーションから、ソフトウェアサービスにまで拡大するとともに、革新的な要素を加え、ニーズに応えるサービスを提供することで、研究成果の産業化し、新たな可能性を生み出しています。フリーバイオニックスはソフト、ハードの両面からからテクノロジーの限界を打ち破り、脊髄損傷者の再び立ち上がりたいという熱い思いを実現しただけでなく、血の通ったテクノロジーの重要なマイルストーンであるとも言えます。​


巫 震華(ウジェンファー)代表は次のように述べています。「脊髄損傷者の再び立ち上がりたいという熱い思いが、開発チームにとって研究開発を継続する上での大きなモチベーションとなりました。技術を製品化し、世界中の「もう一度立ち上がり」、「歩く」ことを望む方々にご満足いただけるよう、今年初めにフリーバイオニックスを正式に会社設立いたしました。市場の展開として、フリーバイオニックスはロボット大国である日本を主要なマーケットとしています。チームが工業技術研究院に在籍していた際に、日本の病院と長年にわたる試験の協力経験があること、更には日本の法律はロポット市場において比較的緩やかであり、明るい見通しを持っていることなどから、当社では日本を歩行支援ロボット普及の最初の市場とすることを決定しました。それと同時に、フリーバイオニックスでは、2019年までに全世界の下半身麻痺専門の歩行支援ロボットのトップブランドとなることを目標としています。」


森清隆代表取締役社長は次のように述べています。他の外骨格ロボットと比較して、フリーバイオニックスでは人間を主体とした設計に重点を置き、ユーザー目線のソフトウェア、ハードウェア設計を行っています。ユーザーにとってより便利に、簡単に、自分自身で使用できる点が、日本の多くの専門医の支持を集めています。USCIでは、2018年中にフリーバイオニックスの歩行支援ロボットを日本の10か所以上の主な病院へ広めていく予定です。


世界的なインテリジェントサービスロボットの発展において、歩行支援ロボットは手術用ロボット「ダ・ヴィンチ」に続く、ライフスタイルに変化・変革をもたらすテクノロジーだと捉えられています。工業技術研究院(IEK)の試算によると、全世界のインテリジェントロボットの市場は2011年の122億ドルから2021年には336億ドルへと大きく成長すると見込まれています。その中でも、医療介護、コンパニオン型ロボットが成長の主力となり、サービスロボットの市場規模は工業用ロボットのそれを上回ると予想されています。
フリーバイオニックスの技術力とそれに伴う市場発展のポテンシャルは高く、ウィストロンはフリーバイオニックスへの投資を行うほかに、グループの力を用いてフリーバイオニクスの成長を後押しする計画があります。ウィストロンの黄俊東最高技術責任者は次のように述べています。今後の医療技術の発展に際して、ウィストロンはキーテクノロジーの運用と研究開発能力に期待し、フリーバイオニックスとより緊密な協力関係を築くことにしました。フリーバイオニックスへの投資は、ウィストロンにとって医療産業へ進出するにあたって中核を成す戦略の1つであり、将来的には医療分野に深く根差し、社会の皆様へより多くの福祉サービスをお届けできることを願っています。


巫震華をトップとする工業技術研究院の研究開発チームは、2011年から脊髄損傷患者向けの軽量歩行支援ロボットの開発に取り組んできました。着脱式設計の歩行支援ロボットでは、動力アシストにより、立ち上がる、座る、歩く、階段やスロープの昇り降りといったユーザー動作が可能となりました。この革新的な開発により2016年にはR&D100アワードを受賞いたしました。


フリーバイオニックスでは一貫して「人間主体」を開発の理念とし、より軽く、より薄い製品設計だけでなく、ユーザーの意見を積極的に反映し、ユーザーのバイオリズムやライフスタイルを第一に考え、ユーザーのニーズに寄り添う設計を目指しています。フリーバイオニックスは、本日同時に最新の歩行支援ロボットを発表いたします。安全性、利便性、操作性に優れた設計であるだけでなく、身長150㎝から190㎝までのユーザーに対応可能で、100kgまで重量に耐えられる構造設計となっています。


工業技術研究院では、科学技術の研究開発、産業発展の促進により、経済価値を創出し、社会福祉を向上させることを使命としています。その設立以来、2万件を超える特許や、TSMC、UMC、台湾光罩、Epistar、盟立自動化などの上場企業を含む260を超えるベンチャーの設立や育成を行っています。

 

 

【問い合わせ担当者】
フリーバイオニックス 呉卓澐 03-5506251#502/0988-696929,CYWu@freebionics.com.tw
工業技術研究院マーケティングコミュニケーション課 顔雅娟 03-5917363/0912-666847,Erica.yen@itri.org.tw
 
福寶科技股份有限公司
創業者:巫震華
設立:2017年
従業員数:18人
資本金:1億ニュー台湾ドル
 
USCI ジャパン
社長:森 清隆
設立:1980年 USCIグループ設立
会社規模:1300施設以上の日本の病院が顧客
年間売上高:約230億円、日本市場におけるシェア10%

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